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2007-04-07

突然のなぎら健壱

東京の江戸を遊ぶ東京の江戸を遊ぶ
なぎら 健壱

筑摩書房 2000-10
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4月6日から金曜22:00からの30分番組になった「FC東京HOTLINE」。
見終わったところで突然「なぎら健壱の東京の江戸を遊ぶ」なる番組が始まった。
普段MXはFC東京関連の番組しかチェックしてなかったのだが、こんな番組があったとは!なぎら健壱ファンとしては、迂闊であった。
番組は、下町の趣味人たる、いかにもなぎら的な浅草探訪記といった風情。
思わず本棚から原作(?)の「東京の江戸を遊ぶ」を取り出してみる。

まあ、特別この本の内容とリンクしている番組ってわけでもなさそうだ。

江戸は遠くになりにけり…東京に残る江戸文化、時にまかせて消えゆくばかり、これを見すごしちゃあいられねぃ!千社札を神社に貼り、猪牙舟に見立てたカ ヌーで川をくだり、隅田川の渡し跡をたずねあるき、浅草のディープスポットでちょいと一杯…銀座は木挽町に生まれた異才、なぎら健壱が現代の東京で江戸の アウトドアホビーに挑む。(Amazon.co.jp)

元々アウトドア雑誌の連載企画をまとめた本なので、「アウトドアホビー」なんて言ってるが、要するに現代の東京において江戸の名残を追体験していく、といった趣向なんである。
この中では、古今亭志ん生の十八番「黄金餅」という咄で金兵衛が棺桶をかついで下谷山崎町(現在の東上野4丁目あたり)から麻布まで歩いた全行程を再現してみる、といった企画が大好きである。
他には、神田川をカヌーで下ったり、隅田川の渡し跡(関東大震災前までに、約15もの渡しがあった)を自転車で巡るなんてのもいいですな。まあ、こうしてみるとアウトドアっちゃあ、アウトドアですな。

個人的には、浅草近辺に居を構え(そんな大層なもんではないが)、駒形亭なんぞというハンドルネームでこんなブログを書き綴っているのは、彼の影響が大きいのだ。いわば、心の師匠である。
たいとう観光大使の肩書きを持つなぎら健壱は、粋と下町にこだわった著作が多く、文筆家としても評価が高い。「東京酒場漂流記」は特にオススメである。